ライブのおはなし
2024年1月27日、新年と冬をテーマに開催されたしろくま図書委員会の第五回ライブ「ハッピーしろくまイヤー」。このライブでは、物語が大きな転換点を迎え、本が苦手だった宮野くんが「言葉を紡ぐ」という新たな一歩を踏み出す様子が描かれた。
ライブは、三学期の始まりを告げるPRソング「ハッピーしろくまイヤー」で華やかにスタート。続くMCでは、前回の秋のライブで宮野くんが新しい図書館に通い始めたことがおさらいされた。「さきまわり」計画は失敗したものの、彼は図書館で本を借りる練習を始める。その様子は「図書館へつづく道ーぼく編」で描かれ、彼が彼女の存在を意識しながらも、本の世界へ少しずつ足を踏み入れていく心情が歌われた。
一方、図書委員のあのこは、冬の図書室の魅力を「冬のおすすめ」で紹介。さらに、雪にまつわる本のエピソードを交えながら「雪のたより」を歌い上げ、その博識ぶりを見せる。宮野くんは、そんな彼女に影響され、また詩集の読みやすさに気づいたことから、自ら詩作への興味を抱き始める。冬休み明けの図書室での彼女の姿を描く「冬のひだまり」の後、宮野くんは「僕にも詩が書けそうだ」とついに創作意欲を見せた。
中盤、恒例の「あのこの秘密」が披露される中、図書委員は「しろいみみ」を装着し、「しろくま宣言」を行う。そして彼女が本の世界へ没入する「あなたに会いに」が歌われた。キャラ解放タイムでは、柏原はねみによる「かわいいハラスメント」の裏話や、観客参加企画の習字展示の紹介で会場を和ませ、全員での「読書日和」合唱で一体感を高めた。
物語に戻ると、宮野くんは図書館でスマートに本を借りる練習を重ねる。「もしも借りたら」で、彼の葛藤と不器用な努力が描かれた。図書委員は、雪の日の図書室の特別な情景を「雪の日も本のなか」で歌う。そして、ついにこのライブのクライマックスへ。宮野くんは自作の詩「野球日和」を披露。これは「読書日和」の替え歌であり、彼の野球への愛と、彼女への想いが不器用にミックスされた作品だった。
宮野くんは、この自作の詩を彼女が勧めていた「世界の詩集」にしおりとして挟む、という大胆な行動を思いつく。図書委員は、宮野くんが替え歌を作ったことに気づかないまま「くまったくまった」と呟き、二人のすれ違いは「たかが本されど本」で歌われる。彼女の内面世界を描く「妄想モンスター」の後、本編は「本の住所」で締めくくられた。しかし、歌の最後に図書委員が宮野くんの挟んだ詩に気づき、「つ・づ・く」という言葉で次回への強い引きを残した。
アンコールでは、「野球日和」のテスト販売が告知され、二人の原点ともいえる「すれちがいの図書室」が演奏された。宮野くんの「詩作」という大きな一歩と、それが彼女に届いた(かもしれない)というサスペンスフルな展開で、物語の新たな局面を予感させたライブとなった。