ライブのおはなし

「きみも図書委員にならないか」

2024年4月27日、しろくま図書委員会の活動二年目を迎える春のライブ「きみも図書委員にならないか」が開催された。前回のライブで宮野くんが仕掛けた「自作の詩」が、二人の関係に新たな波紋を広げる展開となった。

ライブは、新曲「きみも図書委員にならないか」でスタート。宮野くんがメガネをかけ、物語の語り部として観客をしろくま図書委員会の世界へ誘う、という新たな演出が試みられた。続く「それだけなのに」「踊り場でシャドウ」で、宮野くんが図書室の窓越しに「あのこ」を見つけた物語の原点が改めて描かれた。

MCでは、図書委員が「宮野くんのメガネは別人格の合図」と解説。彼女は「私のひみつ-昼休みの図書室」で本の世界へ没入する自身の姿を歌い、対照的に宮野くんは「ころがる消しゴムのように」で現実の教室での彼女とのもどかしい距離感を表現する。彼は「宮野プラン」と称して、本を借りて彼女と話そうとするが、二人の本への価値観の違いは歴然。「本の続きを生きる」で本の世界の深さを歌う彼女に対し、宮野くんは「たかが本されど本」と、その埋まらない溝を嘆く。

物語の核心は、前回宮野くんが詩集に挟んだ自作の詩「野球日和」のその後。宮野くんは彼女からの反応がないことにやきもきし、さらに詩作に励む。図書委員は彼の行動を「へんです」と一蹴するが、宮野くんは「無邪気に野球に関する詩を書き続けることで彼女の気を引きたい」という純粋な(そして少しズレた)作戦意図を語った。この二人のすれ違いと、それでも彼女が気になる宮野くんの心情が「ねてもさめても図書委員」で歌われた。

中盤、恒例の「しろくま宣言」と白耳装着が行われる。キャラ解放タイムでは、この日のライブ特典である「みみつき」に触れ、会場が「みみばたけ」となっていることに喜びを表した。また、宮野くん(石村吹雪)が「宮野プラン」の意図を解説し、柏原はねみは今後の物語のキーとなる新曲ができたことを示唆。観客との「読書日和」の合唱で一体感を高めた。

物語に戻り、図書委員は新展開を語り始める。最近、自分が借りる本を「さきまわり」して読んでいる人がいることに気づき、その人物に興味を抱く。新曲「あの本棚で会いましょう」では、本を介して見えない誰かと心を通わせる、という新たな関係性が描かれた。図書委員は、その人物(宮野くんがメガネをかけて演じる)を図書委員会に誘うが、「しろいみみ」が理由で断られてしまう。

そして終盤、ついに彼女が宮野くんの仕掛けに気づく。「世界の詩集」に挟まれた野球のメモ(詩)の数々を発見し、「本が汚れるじゃないですか!」と、恋の予感ではなく本の扱いに激怒。「絶対禁止」を歌い、怒りを爆発させた。その剣幕に、宮野くんは「鉛筆はもうやめておこう…」と反省。最後は「本の住所~NDCコードのうた」で締めくくられたが、曲の途中で宮野くんの「なぜあの白い耳が、気になってしまうんだろう」という心の声が挿入され、「つ・づ・く」という形で幕を閉じた。アンコールでは「あなたに会いに」が披露され、彼女の本への変わらぬ想いが示された。

宮野くんのアプローチが思わぬ形で彼女に届き、怒りを買ってしまったものの、彼の関心が「あのこ」自身から「しろいみみ」の謎へと移り始める、重要な転換点となったライブだった。

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