ライブのおはなし

「リーディング・ハートビート in ウィンター」

2025年2月1日、通算10回目となる記念ライブ「リーディング・ハートビート in ウィンター ~冬はしろくまの季節です」が開催された。このライブは、二年目を迎えた物語の原点回帰と、冬の季節を背景にした二人の心情、そして宮野くんの新たなアプローチ作戦が描かれた。

ライブは、前年の冬ライブのテーマソング「ハッピーしろくまイヤー♪」で、明るく新年を祝う雰囲気でスタート。MCでは、これまでの物語が複雑化していることを受け、改めて「昭和の中学校を舞台に、野球少年が図書委員の女の子に夢中になる」という基本設定を確認。物語の原点である、宮野くんが図書室の窓越しに彼女を見つけるシーンが「踊り場でシャドウ」で描かれた。

宮野くんはこれまでの数々のアプローチ作戦(消しゴムを転がす、しおりを仕込むなど)が不発に終わったことを振り返り、冬休み明けの図書室での彼女の姿を「冬のひだまり」で歌う。一方、図書委員のあのこは、宮野くんの存在に気づくことなく、雪の日の静かな図書室の情景を「雪の日も本のなか」で、そして自身の読書への夢を「私の夢 ー ららら背表紙」で、しっとりと歌い上げた。

中盤、図書委員は唐突に「しろいみみ」を装着し、恒例の「しろくま宣言」へ。宮野くんが「みんなでつけよう」とツッコミを入れる微笑ましいやり取りの後、「私は誰より図書委員」で彼女の誇りが示された。早めのキャラ解放タイムでは、柏原はねみが自身の読書体験が「あのこ」のキャラクターの源泉であることを語り、しろくまソングによる「アンチエイジング」を提唱。観客との「たかが本されど本」「読書日和」などの合唱で会場の一体感を高めた。

そして、この日のテーマソングであり、新たな読書推進ソングともいえる新曲「リーディング・ハートビート」を披露。観客参加型のキャッチーな楽曲で、ライブの盛り上がりは最高潮に達した。

ライブ終盤、物語は宮野くんの新たな作戦「プラン6」へ。彼は、雪の日に図書室のそばの木に雪玉をぶつけ、彼女を驚かせて気を引こうという計画を立てる。その健気で少しズレた計画の全貌が、新曲「雪降る図書室」でコミカルに描かれた。しかし、図書委員は宮野くんの計画に気づくことなく、「雪のたより」を歌いながら雪の結晶の科学的な話や歴史に思いを馳せ、二人の意識のすれ違いが改めて浮き彫りになる。

三学期も終わりが近づき、結局この冬も彼女と話せなかった宮野くん。同じクラスにいながらも、まるで違う星に住んでいるかのような彼女との距離感を「きみとぼくは同じ」で切なく歌い上げた。本編は「本の住所~NDCコードのうた」で締めくくられ、間奏で宮野くんが「来年も同じクラスになったら、その時こそはきっと」と誓う、次への希望を感じさせるエンディングとなった。アンコールでは、二人の未来の関係性を予感させる「あの本棚で会いましょう」が披露された。

原点回帰と観客との一体感を重視しつつ、宮野くんの新たなアプローチ作戦を通して二人のすれ違いをユーモラスに描いた、冬らしくも温かいライブだった。

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