ライブのおはなし
2025年8月3日、しろくま図書委員会の夏の一大イベント「みみフェス」が開催された。会場全体で「みみ」をつけて楽しむこの祝祭は、夏らしい解放感と、物語の新展開、そして観客との強い一体感に満ちていた。
ライブは、観客とのコールアンドレスポンスで幕を開け、夏のテーマソング「しろくまサマー♪」で一気にヒートアップ。MCでは、宮野くんと図書委員が「みみフェス」の開催を宣言し、宮野くんが彼女に夢中である心情を歌う「ねてもさめても図書委員」へと続く。そして、物語の鍵である「しろいみみ」について触れ、「あのこの秘密」を披露。曲中、図書委員は「みみ」を装着し、この日の特別バージョンである「しろみみ宣言」を高らかに叫び、会場を盛り上げた。本来の厳かな「しろくま宣言」と、図書委員としての誇りを歌う「私は誰より図書委員」も披露され、フェスの熱気は高まっていった。
中盤では、物語が夏休み前に遡る。宮野くんが梅雨空の下で彼女への想いを馳せる妄想ソング「雨降り図書室」、それとは対照的に、図書委員が本の世界へ没入する「あなたに会いに」が演奏された。そして、この日のメインエピソードである新曲「きみと遠回り」が披露される。下校時、学校から出たところでカバンから本を取りだした彼女を見つけた宮野くん。気になって後ろからついていくと、彼女は道端で危険な「歩き読み」や「立ち読み」を始め、彼はハラハラしながらも見守り続ける、というコミカルで甘酸っぱい情景が歌われた。
夏休みが近づき、会えなくなる前になんとか話したいという宮野くんの焦りは「きみも夏になる」で表現され、そのまま二人は夏休みに突入。それぞれの夏休みを描く「ふわふわしてる」と「ぼくの宿題」が続けて演奏された。
キャラ解放タイムでは、柏原はねみが「みみフェス」の由来を語り、しろくま図書委員会としての新たな社会貢献活動「小さな絵本館×こども絵本棚プロジェクト」への参加を発表。ライブ収益の一部を寄付するこの取り組みは、彼らの活動理念を具体的に示すものであり、会場から温かい拍手が送られた。また、昨夏のライブで「しろいみみの起源が宮野くんの祖母にある」と明かしたことに触れた上で、さらに先のネタバレとして衝撃の事実を語った。それは、「宮野くんのお母さんも元は読書好きだったが、祖母が図書委員会活動に過剰に介入し、『しろいみみ』を流行らせたことに反発して本が嫌いになってしまった」というもの。この暴露は、宮野くんの家庭環境と彼の「本はにがて」という心情に、より深く複雑な背景を与えるものだった。
物語に戻り、宮野くんの祖母が歌ってくれた子守唄「しろくまさん」とともに、タオルで手作りした素朴なしろくま人形が披露され、「しろいみみ」の謎がさらに深まる。そして、図書委員会の使命を歌う「コードはシロクマ」へと続き、ライブはクライマックスへ。観客参加のコーラスで盛り上がる「みみふりロケンロール」と「リーディング・ハートビート」が立て続けに演奏され、会場の一体感は最高潮に達した。二人のすれ違いを描く「たかが本されど本」「すれちがいの図書室」の後、本編は「本の住所~NDCコードのうた」で締めくくられた。アンコールでは、観客全員で「読書日和」を合唱し、夏の祝祭は大きな感動のうちに幕を閉じた。
宮野くんの新たなエピソードと、「みみ」を核とした観客との交流、そして社会貢献への第一歩を踏み出し、さらには、宮野家の三代にわたる図書委員会との因縁を明かし、物語の奥行きを一気に深めた核心に迫るライブは、しろくま図書委員会の夏の一大イベントとして記憶に残る一夜となった。