しろくま図書委員会

会場配布コラムのウェブ版です

「しろくまアワー♪」始まるよ によせて(第六回 8月10日)

消しゴムをころがすということ

もう、お気づきの方は多いと思います。しろくま図書委員会の物語を進めているのは、図書委員に夢中な男の子の方です。図書委員のあのこは、ただただいつも本に夢中です。

図書室でしか見かけないがために、どこのクラスか分からなかったあのこが、実は自分の真後ろの席にいたのだという設定にしたら、宮野くんという男の子をとぼけたキャラクターとして描けるのではないかと思いました。

真後ろに座るあのこと教室で話すきっかけはなかなか簡単には作れません。奥手な彼にできそうなプランは、ただ一つ。落とした消しゴムを拾ってもらって、「ありがとう」と言うこと。しかも、シナリオはそこまでしか浮かばないのです。それでも、自ら話すきっかけを探している彼を我々は応援しましょう。

しかし、果たして消しゴムというもの、思った通り狙い通りにあのこのもとへ転がってくれるのだろうかと思い至ったときに、この歌は生まれました。そう。きっとそんな簡単に狙ったところへは転がらないはずです。「ころがる消しゴムはきっと、ままならない」。中学生の宮野くんには、ままならないことを存分に体験してもらうのが、このお話のテーマでもありますから。

そこで、どれくらいままならないのか実際に検証してみようと思い立ちました。四角い消しゴムを考えもなしに何度か落としてみたところ、まず、消しゴムの角が床に接する瞬間の角度はほぼ一定になりません。つまり、よほどぴったりと床面と消しゴムの面が合わさった状態で落ちない限り、ほとんどの場合は、角とぶつかって勢いよく予測不能の方角へ跳ねていきます。

まさに制御不能。

そう。たいていの物事は準備なしにはうまく運ばないのです。消しゴムは、意図しない方角へばらついてしまいます。そこで人は考えるのです。どうしたら望む方角にこと(ここでは消しゴムです)を進められるかと。

消しゴムの角のせいで、どこに向かってどれだけ跳ねるか分からないのであれば、角をとって丸く球形にしてしまえばいいはずです。ちょうど、野球のボールのように。

野球のボールのようであれば、回転をつければ意図した方角へいとも簡単に転がってくれるはずです。角ばっているからこそ、最初の接地のみならず、二、三度目の接地でさらに予測不能であったものが、ボールのようなら、目ざす方角へ転がせる、という仮説が立ちます。

しかし、真の球形にしてしまうのは意外に簡単ではないこと、そして、真の球形にしてしまったら今度は、昭和時代のスーパーボールの如く、あのこの席からさらに遠くまで転がってしまうことが想像できました。だから数回跳ねたら止まるように、角を取るのもほどほどにするべきだと気が付きました。

そして定点でカメラを据え、できるだけ同じ場所に同じように消しゴムを落としていくという実験を始めました。ここまで考えて消しゴムを落としてみた結果が、下図です。すると、少し角がとれた消しゴムは、大きく弾んでどこかあらぬ方向へ行ってしまうことは減りました。程よくばらつくのは変わりないものの、さほど遠くないところで止まるようです。つまり、どの方角へも跳びすぎず転がり方は平均的になった、といえます。

この結果を見てふと思いました。使いかけの角ばった消しゴムが体現していたのは、中学生らしい若さと成り行きに任せた荒削りな勢いなのではないか。角をおとした消しゴムは、確かに、本来の目的に叶うべく、わざとらしくなく自然に転がってあの子の足下にとどまり拾ってもらえる、まさにシナリオ通りの大成功を思わせます。しかし、あえてこのような書き方をしたように、意外性もなくびっくりするほどさりげなくてスマートである様子は、始まったばかりの青春期には相応しくない気がします。

この実験を通じて、意外なことに気がつきました。実は、消しゴムを削って丸くする時点から、物事を人に迷惑をかけず上手に成功させようと配慮する大人の思考に向かい始めていたのだと。知らず知らずそんな思考をベースにして、無鉄砲であったはずの中学生の気持ちの歌を作ろうとしていたのです。

音楽は自由です。創作も自由です。だからこそ、不要な思慮もほどほどに。でも、こすって消しゴムを丸くする発想は、自分の中に残るおさなさの体現に違いないので、許すことにします。もう、作ってしまったのだし。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

「しろくまアワ♪~盆踊りバージョン」によせて 

夏の風景といったら、何を思い浮かべますか?

私は子どもの頃、どうにも心が浮き立ってしまうのが、近くの神社のお祭りでした。境内へつづく参道へ入ると途端に始まる夢の世界。昨日まではなかった、にぎやかな露店がいくつもいくつも連なって夜道にきらめいています。

金魚すくいに、大きなわたあめ、色とりどりの水ふうせんに、何回やっても失敗するお菓子の型抜き。人気アニメのお面や輪投げ、おもちゃのくじ引きみたいなものもあったっけ。どのお店もブーンというモーターの音がして、活気と熱気にあふれ、大きな鉄板の上では、焼きそばやお好み焼きが次々と完成していきます。りんご飴、チョコバナナ、そして、必ず買ってもらっていた大好きなべっこう飴。

いちいちお店をのぞきながら進んでいくと、だんだんと笛や太鼓の音が聞こえてきます。するともう、なんだか小走りになり、メロディを口ずさみながら、輪の中に入ります。そして、知っている曲はそれなりに、知らない曲は、見よう見まねで踊る。一曲終わると、次は何かな何かなと心躍らせたものでした。

今回のライブタイトルである「しろくまアワー♪」は、1 年目の夏のテーマソング「しろくまサマー♪」、冬の「ハッピーしろくまイヤー♪」に連なる楽曲です。そして、お察しの通り、「サマー、イヤーと来たからには、アワーかな?」という、ただそれだけの発想でタイトルを決め、それありきで歌詞をかき、曲をつけてもらいました。相変わらず、かわいいメロディで曲があがってきて、聴き終えた最初の感想は、「ぱぱんがぱん、でなんか踊れそう!!」でした。

そこから、いっそのこと、8 月の YouTube 配信は、お祭り風にしようということになり、「しろくまアワー♪~盆踊りバージョン」が爆誕したわけです。聴くたびになんとも懐かしく、一気に、夏祭りの風景が蘇る仕上がりとなりました。そして、歌の内容とは関係ないアレンジになると思いきや、実は図書室のイベントはあのこにとってお祭りのようなもの、ある意味、リンクしていたんだと後から気づきました。

ライブでは原曲を、YouTube ではお祭りバージョンを、お楽しみいただけたら幸いです。そして、ぜひみなさんの心にある夏の風景も、教えてください。

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ

しろくま図書委員会の春学期’24 によせて(第五回 4月27日)

宮野プランについて

しろくま図書委員会の物語は、「図書委員のあのこが気になる宮野くん」の、妄想と独白の物語です。当初から、二人を表すキャラクーは南極在住のペンギンと北極在住のしろくまという、決して交わることがかなわない文字通り対極の存在です。

交わらないのに、物語になんかなるわけないじゃん。

いえいえ。皆さんにもご経験がありましょう。どんなに気になっても、決して接点がなかった人。作りたくてもきっかけがないまま、時だけが過ぎて行った苦いお話は、決して珍しくありません。

まして、主人公は中学生です。何においても経験不足です。ものごとは自分が思った通りには運ばないものである、という真理を体験で知っていく最中、いや、その道はまだはじまったばかりです。何をやらかしてもいいし、たとえおおいに傷ついたって、後年笑い話になるだけです。

しろくま図書委員会は、去年始まったばかりです。まだまだ初めて聴く人がほとんどです。なのに、物語はたとえ遅々としていても確実に進んで参ります。いちいち毎回最初から説明をしていると、ライブの持ち時間がいくらあっても足りません。なので、これまでに宮野くんが企てたアプローチ、言わば「宮野プラン」の数々を紙面の許す限り連ねておきます。

宮野プランその1。あのこの存在を確認するために、図書室に潜入します。実は、対極にいるというだけあって宮野くんは本とは馴染まない生活をしています。だから、図書室なんて偶然見つけただけだし、一般生徒が入っていいのか分からないし、もちろん、本の借り方なんて知らないし、返し方なんて知るはずもありません。 そんな彼が最初に企てたのは、とにかく図書室に潜入することでした。ちなみにこの模様は「はじめまして」という歌に描かれています。

宮野プランその2。とにかく本を借りてみようと思います。当然、貸し出しカウンターに行けば、あのこにも会えますから。でも、そんな勇気はなかなか湧きません。そもそも、本の借り方を知らないのです。作品の中では便宜上、「貸出カード」という言葉を使っていますが、本当のことを言えば、その存在も知りません。なので、物語の中ではまだ図書室で本を借りるには至っていません。あくまでも思っただけです。この模様は、「もしも借りたら」という歌に描かれています。

宮野プランその3。消しゴムを落としてみます。図書委員のあのこは図書室以外では全然存在が目立たなくて、どこの教室にいるのかすら分からないなと思っていました。この様子は「どこにいるのか分からない」に描いてあります。ある日、宮野くんは教室の自分の席で落とした消しゴムを拾ってくれたその子が、まさかの「図書委員のあのこ」だったことに気がつきます。真後ろだったから気がつかなかったのですね。そこで、あらためて消しゴムを転がそうとしますが、消しゴムは決して彼女のいる方角へは転がってくれません。「ころがる消しゴムのように」で、その模様は描かれています。

宮野プランその4。立ち寄りそうなところへさきまわり。ある年に、隣町にあった区立図書館が老朽化のために彼らの学区内に新設され、秋に開館することになりました。宮野くんはその情報を町会の回覧板で知り、きっとあの子はオープン初日に来るに違いないと踏んで、さきまわりしてやろうと目論みます。あの子の来そうな本棚のあたりをみつけて、その近くに行っていれば、あの子は明らかに場違いなぼくの存在に驚いて、何かしらきっかけが作れるんじゃないだろうかと企みます。「さきまわり」という歌の中にこの様子は詳しく歌われています。

宮野プランその5。本を借りる方法は、近所の図書館で覚えました。本来なら本の借り方なんて、図書委員のあの子そのものに、尋ねればいいのに(「私は誰より図書委員」を聴いて下さい)、まあそんな格好のつかないことは出来ないわけです。とにかく、あの子のおすすめ世界の詩集(「秋のしおり」という歌にあります)を読むべく、とりあえず薄めの、簡単に読めそうな詩集を借りて読んでみました。すると、意外にも行間は空いてるし、妙に余白は多いし、サラーっと読めました。そうか、あの子はこういうものが好きなのかでも、これなら自分でも書けるかも、と詩を書いてみました。あの子がお勧めしているだけで、好きなのかどうかは分からないまま。そして得意満面、そのメモ(「野球日和」という詩を書きました)を図書室の、世界の詩集、に挟んでおくのでした。それまでの、ほとんどが想像止まりだったところから見れば、大いなる進歩進展です。きっとあの子はこの紙切れに気がついて、次に会った時に話しかけてくれるに違いないという目論見です。誰もが思うことでしょう。自分から話しかければいいのにと。でも、それが出来ない年ごろを選んで、設定しているわけです。

ここまで読まれたあなたに、質問です。あなたはどんなプランをかつて、持っていましたか?あるいは実行しましたか?もしもよろしければ、お聞かせください。決して誰にも言いません。その代わり、歌にしますけれども。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

登場人物がふえました 

しろくま図書委員会は2年目の春を迎えました。相変わらず、お話の舞台は、若葉第一中学校です。1年目につづられたお話は、概ね、宮野くんの視点からでした。

ですが、当然、学校にはたくさんの生徒がいます。ぼくが直接、見ていない場所でも、日々さまざまな出来事が起こっているわけです。若葉第一中学校を舞台に、歌詞をかけばかくほど、ありありと妄想すればするほど、いろいろな景色やキャラクターが現れてくるのです。

それはもちろん、かつて自分が過ごした、ごくありふれた中学校のしんと静まり返った廊下や、決して広くない図書室、教室で聞いた校内放送、全員が仲良しとはいえない教室の風景までもが重なって見えているに違いありません。ですが、それもまた、さまざまに形を変えて、詞になっていきます。

とどのつまり、楽曲づくり上、もう、ぼくとあのこ以外の登場人物について、避けて通れなくなってきました。というか、書きたくなってしまいました。本日のライブでは、のべ4人の人物が登場します。たいした説明もなしに登場しますが、ぜひみなさんの想像力で、どんな子が登場したのか温かい目で見て聴いていただけたら、と思います。

さらに。登場人物といえば、なにより、この世界を一緒に楽しんでくださる皆さまが欠かせません。ありがとうございます。今回はお店の計らいで、「みみつき特典」を実施させていただきました! つける人もそうでない人も、お祭りの縁日のように、この世界を楽しんでもらえたらなあと思っています。

余談ですが、なにより、私自身、みみ好きです。動物のみみ、かわいいじゃないですか!  子どもの頃は、みみやしっぽに妙に憧れてました。ちなみに、動物園にいる生き物で、最も好きなのは、レッサーパンダです。

本来ならここで「しろくま」です、というべきなのかも知れませんが、それはそれ、これはこれです。それをいうなら、しろくま図書委員会以前、私のトレードマークは、当然のように、うさぎさんでした。もちろん名前由来です。しかも漢字表記だと、うさぎを数えるときの数詞も入っちゃってますから(笑)。

お話の中でも、ライブでも、ますます登場人物が増えますように。いつもそう願っています。

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ

ハッピーしろくまイヤー♪ によせて(第五回 1月27日)

もう新譜なんて呼ばない。愛すべき作品たちの2024年

しろくま図書委員会として春、夏、秋、そして冬、を迎えました。ライブは今回が五回目です。この五回で演奏したのはのべ83曲。曲目数は43曲です。選曲会議では、名刺大の紙に曲名を書いてテーブルに並べます。当然会議ですからああでもないこうでもない、というやりとりがあります。

基本は季節の歌を選びますから、四季で割れば10曲ちょっとずつであり、もしもしろくま図書委員会が季節の歌だけを歌うのであれば、年に四回、ほぼ迷わなくて済みます。しかし主題からいえば頼るのは季節カテゴリではなく、その一、図書委員の内なる情熱、その二、図書委員に夢中な男の子の内なる情熱、の二系統の組み合わせということになります。

あるいは、物語としては小学校中学校一年二年三年その他、といった時系列でも分類設定されています。また、物語の流れと関係なく純粋に本のことを称えている作品群や図書委員のあの子をめぐる煩悶の作品群、とはまた別に物語の進行を担う作品群、というものがあります。

このように、当然のことながら属性は入り乱れており、もはやパズルの如し。五回目を迎え、今回の選曲会議は紛糾しました。絶対に、私は誰より図書委員を推すべきです。ミラクルレビュー☆ブックレビューが好きです。図書委員なら常時、絶対禁止を歌うべきです。世界は図書室から始まるべきです。云々。しかし、昨年しろくまと名乗る前から作っていた楽曲を優先することにしました。すると、我々ただただやりたいという曲は後回しになります。

こんな混乱が生じる理由は、簡単です。ラベリングが足りないのです。具体的にいえば、楽曲を物語単位で編集していないからです。そう。これだけ楽曲を作って来ていながら、いわゆるアルバム制作をしていないのです。

しろくま図書委員会のCDはAmazonでも買えないけれど、図書館に行くと借りられるよ。という作戦も思いつきました。しかし、残念ながら時間とお金をあかせるほど、人生に余裕のある方ではありません。経費は回収したいのです。図書館に買っていただけるはずもありません。

長年スタンダードであったCDという媒体も製造原価が暴落していて作るのは簡単です。しかしここで問題なのは、製造原価ではありません。皆さんのリスニング環境が変わり果てたということです。すなわちCDをみんなもう買わないどころか、下手をすればCDプレイヤーをお持ちでないのです。

つまり、CDでは経費回収も覚束ないがために、我々の愛すべき作品たちは無造作に作りっぱなしにして、気がついたら忘れられている存在になりかねません。厄介なことに、楽曲作りのキャリアが三十年を超えてくると、ほとんどの作品が「それなりにいい」というレベルに落ち着いていきます。ゆえに、捨てることもできないのです。

というわけで、われわれの作品集はCDという形ではなく、図書委員会らしく、本、書籍、とまで行けなくても小冊子という形にきっとおさまることでしょう。新譜でるよ。という言い方にも飽きたってことにしましょう。新刊出るよ。とか。もう、どんな冗談だって許される年頃です。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

しろくま劇場の名優たち

いまや老若男女問わず、手軽に楽しむことができるYouTube。誰でも親しみやすく、うたいやすい楽曲づくりをめざす、しろくま図書委員会にとってはうってつけの媒体です。

現在、しろくま図書委員会の動画は17本、うち、10本はくま型スピーカーの「くますけ」が担当しています。自身から流れ出る音に反応して、ヘッドフォンをした頭を左右に動かす様子は、可愛い、のなにものでもありません。

くますけとの出会いは、かれこれ7、8年前になるでしょうか。横浜のとあるお店の前を通りかかったとき、店内でノリノリに踊っている彼を見つけ、思わずかけよったのを今でも覚えています。しかし、一つ難点がありました。いざ自宅でつないでみたら、その動きを再現するには、かなりの音量が必要だったのです。いつしか、くますけはただのぬいぐるみとなっていました。しかし昨年春、転機が訪れます。しろくま図書委員会の発足、そしてライブ音源のYouTube配信。その時、ふと、くますけを見たら、なんと、しろくまではありませんか!それまでは、くまという認識でしたが、どうみても、しろくまです。きっとくますけは、この日のために、ここにいてくれたに違いありません。あの日の出会いに感謝です。

残り7本の動画のうち4本は、背丈10cmくらいの小さなくまの人形たちが担当しています。

最初に作った「しろくまサマー♪」担当の、ちびくまとの出会いは、かなり古く、記憶が定かではありませんが、クリスマスの絵が描かれたマグカップに添えられていたのは確かです。しかしカップは、クリスマスシーズンしか出番がなく、やがて使わなくなってしまいました。ところが、彼女にも転機が訪れます。しろくま図書委員会のポスター&動画制作。ふと、小さなくまを持っていた気がする、あれは何色だったかなと箱を開けたら、ちゃんとカップの中にいてくれました。どう見てもしろくまです。今や、つぶらな瞳がきらきら輝く立派なメインキャストとなってくれました。ずっと待っていてくれて感謝です。

その後、相方が必要だなあ、・・・あ、コーヒーの福袋にいたかも、と探したところ、茶色のちびくまくんが現れました。日焼けしたようなその姿、野球少年のぼくを演じるのにぴったりです。スタンバイ感謝!さらに、「ハッピーしろくまイヤー♪」の楽曲制作をしていた先月、大掃除の最中に現れたのは紫色のちびくまさん。もはや探す前に出てきてくれました。重ねて感謝。こうしてちびくま劇場には、3名の名優が揃ったという訳です。

ほかにも、Bihinz(ビヒンズ)という素敵なユニットの動画もあるのですが、そのお話はまたの機会に。今年は配信にも力を入れていきますので、これからもぜひ、くまたちの活躍をお楽しみいただけたらうれしいです。

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ

プレ第77回読書週間 によせて(第三回 10月14日)

図書館へつづく道は、図書館につづく道とは別のお話

今年八月の第二回しろくま宣言ののちのソロライブでは、八月に「さきまわり」という歌を、歌ってきました。一月から毎月ずっと月に三曲でしたからそれに比べペースダウンさせたのは、図書委員に夢中なぼくの歌はそもそも、物語のあらすじの役割です。しろくま図書委員会自体はまだ今回ようやく三回目で、物語自体はさほど進んでいません。いくらソロライブだからと、いつまでもひとりで暴走するのも滑稽です。

駅前から広がる商店街の街灯にぶら下がっている旗にはだいたい、「セール」の文字がイラストとともに描かれていたりします。あるいは、気がつかなかったけれども季節ごとに多様に切り替わっているものかもしれません。あ、これは空想ではなくて現実に今僕の住んでいるまちの話です。その旗にある時、「図書館へつづく道」という素敵な言葉が書いてあることに気がつきました。読み捨てならないではありませんか。何せこちらはこの春から、しろくま図書委員会を名乗っている身ですもの。

しかしそこで改めて調べてみたところによれば、2021年の春、隣町から図書館が移転して来たのでした。軽く二年が既に過ぎていたことに、気がつきませんでした。いえ、本当は知っていました。ちょうど建設の頃と思しき2020年ごろ、あの疫病禍に通勤電車を避けて自転車通勤をしていたので、建設現場脇もよく走っていました。しかし、当然オープンしても気がつかなかったし足を運んだことはありませんでした。とてもとても、本を愛する図書委員会の一員を名乗るにはかなり相応しくないことを、痛感、いえ改めて確認しました。

でも、振り向けばこの一年あまり、「本と図書委員とそれが気になるぼく」について歌の創作という角度から日々考えて来たおかげで、「図書館が僕たちの街へやって来た」という事実をもとに、「図書委員のあの子に夢中の宮野くんが、読書はいまだに馴染めないけれども、移転してくる図書館に入って、きっと彼女が来るだろう棚にさきまわりする」といったわくわくする妄想に至りました。やっぱり人間、なんでもやってみるものです。

本来の舞台であった学校の図書室を離れ、学校がお休みでも開いている図書館を絡めたお話を思いつくままにさせていただいたところ、われらが図書委員こと柏原はねみは、「図書館へつづく道」というタイトルで、私編、ぼく編の二つの視点から歌詞を書いてくれました。今回のライブは、私編で締めます。ぼく編は、来月にとっておきます。読書の秋に、どんな歌を作ろうかと当初は迷ったのですが、秋の風景に馴染む素敵な歌ができました。

この長くて厳しい夏の盛りに、件の図書館へ自宅から歩いてみました。汗びっしょりで飛び込んだ図書館は真っ白い壁もまだまだ新しい匂いがしていて何よりもとても涼しく、思わずわーっと口走ってしまいました。どこか座れるところはないかと期待をして足を踏み込んだところ、そこには静かに本を読む人たちがどっしりと厳かに、もう何時間も前からすべての椅子を埋めている雰囲気でした。何この人口密度。ここは静かなる渋谷ですか?図書館ってそんな不思議なところだったのですね。声を出したのが入り口ロビーでよかったです。これが図書文化圏外に生きて来た者の、はばかりのない感想でした。

しろくま図書委員会の活動が、素朴な物語を通じて、デジタル媒体に日和らず、歴史をも記録して来た紙媒体の偉大さを訴える一翼たれば、存在として美しいなと考えています。がしかし本当は、僕自身が二十代に夢中になったほんのいっときを除いてとても、本好きを名乗るのはおこがましい、という不安と毎日たたかっています。誰も知らない気にしない、孤独なたたかいです。とはいえ、このあともちろん冬へと物語というか場面は移り変わります。皆さんどうかお付き合いください。十一月は場所を赤羽の飲み放題のビストロに移して、物語のおさらいをしようと計画していますので、ご予約は、お早めにお願いいたします。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

図書室と図書館と私の関係

私の父は編集者でした。家には本がたくさんあり、原稿のゲラや赤ペン、そして読書は日常風景でした。さらに、私の通っていた小学校は、隣に図書館があり、二つの敷地の間には、歩道橋がかかっていたのです。私は、学校の図書室でも、となりの図書館でも、本を借りることができるという、恵まれた環境で育ちました。

いまでもよく覚えています。よくヒキガエルが来ていた小学校の裏側からのびるコンクリートの階段。学校が終わったら、その階段を駆け上がって、そして駆け下りて、少し重い図書館の扉を開けます。左は児童コーナー、右は一般。明るくにぎやかな左側とはうってかわって、右側はシンと冷たく静まりかえり、少し怖いくらいでした。人はいるけれど、声を出す人は一人もいません。足音さえ立ててはいけないような気持ちで、そっと書架を何度も往復していました。

最近は、図書館で一度に借りられる本がとても多くなりましたが、私が子どものころはまだ、それほど多くありませんでした。私は、続き物の本を読み始めると、一気に読みたい派だったので、最初に、その棚に全巻そろっているか確認していました。そして読み始めるわけですが、一度に全部を借りていくことはできませんから、途中でほかの人が借りてしまわないか、心配になったものです。読み終わった本を返して、続きの本を借りにいくときは、焦燥感すらありました。あの棚のあの本。続きはちゃんとあるかな。誰にも借りられていませんように、と。

ひたすら図書室の歌詞を書きまくっていた、夏ごろ、宮野くんこと、石村吹雪さんから「図書館へつづく道」という旗があるんだ、という話を聞いたとき、まっさきに思い出したのは、その焦燥感でした。そして、それほどまでに本に夢中だった、本が好きだったあの時間は、実はとてもかけがえのない瞬間だったんじゃないか、振り返ってみると、とてもステキな一瞬だったんじゃないかと思えて、そんな風景を詞に書いておこうと思いました。結果として、図書委員のあのこは、図書室を飛び出してしまったわけですが、そんな「図書館へつづく道-私編」を見てきたかのように曲にした吹雪さんには、今回もとても驚かされました。大人になるまで、図書館に入ったことがない、なんていっていたのに、いつもながら不思議です。

しろくま図書委員会の楽曲は、9月19日時点で51曲となりました。さらに、「図書委員とぼく」以外のうたが13曲。さすがに、いったん、作詞作曲のペースを落として、ライブと配信に力を入れていこうということになりました。得意の作詞作曲以外は、もしかしたら、とてもスローペースなのかもしれませんし、結局また作ってしまうのかもしれませんが、新曲はまだまだたくさんあります。情報は、公式ホームページや、「X(旧Twitter)」などで公開していきますので、今後ともご期待、ご贔屓にしていただけますと有難いです。  

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ

「しろくまサマー♪」へいらっしゃい によせて(第二回 8月5日)

石畳に気をつけて  宮野馨

今年は、四月八日の第一回しろくま宣言に至る初春から三月までの間に「図書委員のあのこに夢中なぼく」のうたを、ソロライブのステージで十曲も、歌っていました。

その後もしろくま図書委員会は差し置いて、四月は「踊り場でシャドウ」「ぼくの宿題」、五月は「ねてもさめても図書委員」「きみと話せる本」「雨降り図書室」、六月は「きみは考えない」、七月は「きみも夏になる」と、合計七曲、継続して新しいうたを繰り出して歌って参りました。

タイトルだけでお分かりいただけましょう。図書委員のあのこに夢中の宮野くんはあれから、本を見るだけで図書委員のあのこを思い出すくらい夢中ですが、春から夏に至っても、とてもとても普通に会話ができる仲にまでなってはいなさそうです。きっと図書室で本を借りてみるなど、読書習慣を得るまでは至っていないのでしょう。

悶々と、いやそうは言っても野球に熱中している健康で素朴な子です。ただただ、本を読む楽しさを知らないばかりに、気後れをしているのです。そんな彼は彼なりに、どうしても会話のきっかけすら掴めない自分に失望したり、何かを諦めてみたりの忙しい毎日のまま、夏休みを迎えてしまっています。

本日のしろくま図書委員会でも、夏の盛りだろうが構わず、ひたすら本の世界の中を楽しく生きる図書委員さん。それをやっぱり遠目に眺めるぼく、の距離感をお楽しみいただければと思います。

ちなみに春学期では「図書委員になりたい」という曲をテーマに据えていましたが、この夏のテーマは「妄想モンスター」です。しろくま図書委員会においては、「図書委員のあのこに夢中だけど話をするどころか名前を呼ぶことも出来ないぼく」ではなく、「図書委員のあのこの地味ながら本のおかげでそれなりに充実した楽しい日常のお話」、が常に主題です。

ところでその「妄想モンスター」という言葉は、ホームページにおいて図書委員たる者のご紹介に使用した言葉です。そのたったの一語を見事に歌詞に膨らませた柏原はねみの妄想力に僕は心底、してやられたと思いました。皆さんはどう思われるか分かりませんが、「石畳に気をつけて」という歌詞の一行に僕は平伏し、挑むように曲をつけてみました。

またその楽曲「妄想モンスター」は、直前にYouTubeチャンネルにアップロードして音源を公開しています。ついでに、春ライブでご好評いただきました「すれちがいの図書室」もあります。もちろん本日の表題曲「しろくまサマー♪」も聴けます。ぜひとも、一度はアクセスしてお聴きください。僕たちいい歳してそれなりに頑張っています。

二〇二三年、来る読書の秋にすこしでも、「図書委員のあのこに夢中なぼく」に素敵な進展らしい進展がありますことを、陰に日向に願うばかりです。そして、また皆さんとお会いできますように。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

「しろくまサマー♪」ってなに? しろくま図書委員

しろくま図書委員会ライブの台本は、つねに石村吹雪さんの書下ろしです。今回、第1案としていただいた台本のタイトルは「しろくま図書委員会の夏休み」でした。

みなさんは子どもの頃、どんな夏休みを過ごしていましたか?  約40日もの長いお休み。私はまず読書でした。朝から思う存分、本が読めるなんて、楽しいに決まっています。初めに課題図書や図書館から借りてきた本を読みます。そして、読み終わったらまた図書館へ行きます。宿題なんてそっちのけ。ときどきプールに行ったり、部活に行ったりしたこともあったでしょう。ですが、いつでも私は本の虫でした。

そんな夏休みのあれこれを思い出しながら、一方で、この物語の中の若葉第一中学校・しろくま図書委員たちは、何をするだろうと考えました。春ライブの段階で、すでに、本至上主義の様相を呈していた、しろくま図書委員たち。夏休みだって、図書委員であることを片時も忘れないにちがいありません。そんな楽しい想像から生まれたのが本日1曲目の「夏のしろくま行進曲」です。

その歌の中で、しろくま図書委員は「課題図書のご案内」をつくり、夏休み中も「図書室を開放する」と言い出しました。ならば恐らく、ただ図書室を開放するだけではなく、夏ならではの本の展示コーナーを作るはずです。暑い夏、図書室で楽しんでもらいたい本といったら、・・・北極や南極の本かな? しろくまだけに。

すると、その展示のタイトルは「しろくまサマー♪」だよね? そうだ、せっかくだからポスターもつくろう。しろくまは、暑いところにはいない生き物だけど、それはそれ、これはこれだよね?  と、しろくま図書委員たちの声が聞こえてきます。ああ、そこまで見えてしまったら、もう、書かずにはいられません。こうして、私が見聞きしたことをまとめて書いたのが、「しろくまサマー♪」です。つまり、今回の「しろくまサマー♪」を歌詞にしてお渡ししたのは、ライブ台本ができた後だったのです。

しかし、前回のコラムにも書きましたが、とにかく石村吹雪さんの作曲はいつも、想像以上にすごいのです。台本から勝手につくりだしてしまった歌詞でしたが、あっという間に、可愛くて元気いっぱいな曲があがってきました。どうしてそんなにぴったりの曲が作れるのか、いまだに謎です。さらにアレンジも録音もおこなって、YouTubeにて配信するという運びとなりました。そのうえ、ライブ台本も新たに書き換え、本日の「しろくまサマー♪」へいらっしゃい、となった次第です。

しろくま図書委員会の創作は、こんなふうに進んでいます。あの教室、あの図書室から、きっとまた、たくさんの歌詞がやってくることでしょう。私は耳を澄まして、ココロを開いて、それを受け止め、書き続ける所存です。みなさんにきっと楽しんでいただけると信じて。  

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ

しろくま図書委員会の春学期によせて(第一回 4月8日)

しろくま宣言にむかって。  宮野馨

今年に入り、「図書委員がすきな中学生のぼく」という設定のうたを、次々とライブハウスで歌ってまいりました。

一月には、「本はにがて」「冬のひだまり」「はじめまして」、の三曲。二月は「どこにいるのかわからない」「たまたまだよ」「もしも借りたら」「それだけなのに」、の四曲。三月には「本が好きなきみを」「ころがる消しゴムのように」「あなたに会いに-昼休みの図書室、二年後」の三曲。

今夜の第一回のしろくま図書委員会ライブに先んじて、上記合計十曲の新曲で、中学生の物語を連ねてきました。概ね以下のようなお話です。

昼休みに屋上から降りる階段の途中から、偶然小窓の向こうに見つけてしまった女の子。顔もよく見えない、もちろん名前もクラスも知り得ない図書室の中でしか見ることのない女の子を、ぼくは「図書委員のあのこ」とひそかに呼び始めました。

家庭の事情で本は手にも取らなかったし、読まなかったぼくなのに、昼休み、放課後と、毎日毎日図書室をのぞきにいくうちに、ある時いよいよ本を借りるために図書室に侵入、「図書委員のあのこ」の顔と名前を確認ができました。

しかしなにぶん、図書室以外では目立たない存在の「図書委員のあのこ」が、普段どこの教室にいるのかは、見当がつきませんでした。とはいえ狭い学校の中のお話です。やがて意外ないきさつで、あの子の所属クラスが判明しました。

と、ここまでが、三月までのお話。しかし、今日のしろくま図書委員会第一回のライブでは、所属クラスは判明しません。なぜかと言えば、このユニットにおいてより大切な、「図書委員による読書讃歌」「静かなる図書委員の魂の咆哮」のくだりが必要だからです。それら全部入れるとあまりにも長くなってしまいます。お話の続きは、次回以降にとっておきます。

昔から。可能な限り正確に言えば大学生の頃から、読書する人を眺めるのが好きでした。図書館に行って、自分で本を読みもしましたが、ときどき、無心に読書する人を眺めていました。僕はあのうつくしい、読書好きの人たちのことを勝手に、おとなの図書委員と呼んでいました。きっと、中学校時代は図書委員だったんだろうな、と決めつけて。

ライブハウスで歌い始めて以後、いつかは、我が心の図書委員を題材にかわいい歌を作りたいと考えていました。しかし、自分はそんなキャラではないだろう、という自制心によって、この歳になるまで夢を温めつづけてしまいました。

昨年秋、旧知ではありましたがほぼほぼ話したことがなかった柏原はねみさんに、「図書委員の歌をやってみたいんですがどう思いますか?」ともちかけたところ、なんと彼女は中学時代はずぶずぶの図書委員だったというではありませんか。「では読書好きの立場で歌を書いてみてください。」とお願いしたのが最後、その後は一度もお願いをしていないのにいつの間にか彼女は、読書好きな人の歌のみならず「図書委員がすきな中学生のぼく」の歌詞までも次々と書き連ねるありさまです。

こんな素敵な才能をもった人が思いのほか近くに、コタンにいたんですね。僕は知りませんでした。続きが楽しみでなりません。皆さんはどう思われるでしょうか。

「図書委員がすきな中学生のぼく」こと宮野馨こと石村吹雪

私が図書委員になったわけ。 しろくま図書委員

思えばまったくおかしな話です。図書委員の歌、だなんて。だって、図書室は校内でも最も静かに過ごさなければいけない場所のはずです。図書館だって同じ。なのに、この図書委員は、歌いまくり、咆えまくりです。

昨年、ここコタンの前店長が退き、長年のスタッフもやめたとき、もう新しい歌なんてできないかもしれない、そうしたらやがて歌い続けることもできなくなるに違いない、と思いました。歌が上手くない私が歌う、そのモチベーションは常に、私が見ている世界を、自分の言葉で自分のメロディで曲にして歌う、という、その一点だったからです。せっかく、新店長の和久渡さんが「続けてください」と言ってくれたのに、いつまでできるだろうかとばかり、考えていました。

そんなとき、旧知の石村吹雪さんから、この図書委員のお話を伺いました。吹雪さんと言えば、私の中では長い間、歌もギターも上手、かつ、何と言っても楽曲の言葉選びが巧みで面白い歌、の人でした。

ところが、まず最初に試しにお渡しした「本が好き」、私にとっては、ただただ、かつて本に熱中していた子ども時代を思い出して書いただけの歌詞でしたが、あっという間に、素敵なメロディがついて返ってきました。シンプルで美しい旋律に言葉がきれいにおさまっていて、正直、これは会心の出来だと思いました。ぜひ、歌いたい、歌わせてほしいと思いました。そこで続けて、小学校、中学校の図書室や委員会活動を懐かしく思い出しながらあれこれと書いてみたら、次々と曲になって返ってきました。それがことごとく、可愛かったり、子どもらしい元気さにあふれていたり、女の子らしかったりするのです。本当に驚きました。歌詞のイメージと違う、と感じる曲が、一曲もないのです。吹雪さんのイメージがガラリと変わりました。

私には、歌詞を書くとき、その風景の中に立って、周囲を見渡すようにして言葉を集めるという癖があります。歌詞を書くたび、この図書委員の物語は、まるで一冊の本のようにはっきりと形を成し、いまや、図書委員のあのこも、野球少年のぼくも、さまざまなシーンを見せてくれるようになりました。私はただその世界へ行って、ふたりの様子を見たり聞いたりしながら、歌詞を書いているだけ。宮野くん作詞作曲の歌も含め、図書委員会の持ち歌はすでに35曲をこえ、歌いたい曲もたくさんできてしまいました。つまり、私は自ら落とし穴にはまる、いや、率先して洞窟に乗り込んでいく勢いで、まんまと、「歌う図書委員」となってしまったのです。

全部が新曲だったり、物語になっていたりと、私自身、初めての試みばかりですが、みなさまのお力を借りて、しっかり役割を果たしたいと思います。ぜひ、応援のほど、よろしくお願いします。そして一緒に、中学校の図書室や、本の世界へ迷い込んでいただけたらうれしいです。  

「しろくま図書委員」こと柏原はねみ