しろくま図書委員会

謝辞

2024年11月3日日曜日  アルバム発売ライブ「Bar愛読書綺譚」満席御礼申し上げます

アルバム「図書委員とぼく I どうしたらきみと話せたんだろう」の通信販売はこちらより始まりました。

活字好きなあなたのための、しろくま図書委員会のこれまでのお話

※次のライブのために、読んでおきましょう。まだ、間に合います。

ハッピーしろくまイヤー♪(2024年1月27日)

しろくま図書委員会のライブは春夏秋と来て、冬です。いよいよ四季がひとまわり。 一年前に作っておいた歌を中心にお送りします。 とはいえ、ありがたいことに毎回初めてお会いするお客さまがありますので、設定を簡単にご説明。  

さて、しろくま 図書委員会の舞台は昭和の、中学校です。野球にだけ夢中だった宮野くんという男の子が、ある時から本好きの女の子、そう、図書委員のあのこに、気を取られるようになります。そんな年頃の、お話です。

春夏秋とライブを重ねて来たため、ここで長い口上は無用と学習しました。なのであっさりと、図書委員のあのこ、の紹介です。

そして流れるように、一曲目です。三学期はじめのPRソング。この曲の中で本の魔法を繰り出す図書委員は今回、鈴を使用しました。花吹雪をやりたかったのですが、のっけからステージにちらばってしまい片付けられない、お客さんのお食事にかかってしまったらどうしよう、などの懸念があり、断念しました。

ハッピーしろくまイヤー♪

新年明けて 今年こそと
気合入ってる あなた

気になる人に 今年こそは
接近したい きみも

しろくま図書委員会が
しっかりお手伝いいたします

図書室の扉は魔法のトビラ
ひらけ、しろくまイヤー!
明日のあなたを輝かせる
本を探してあげましょう
ハッピーハッピーしろくまイヤー

読書習慣 身につけたら
向かうところ 敵なし

成績だって うなぎのぼり
問題解決 ザッツオーライ!

しろくま図書委員会は
心底ユーザーフレンドリー

図書室の書架は呪文の宝庫
いでよ、しろくまイヤー!
昨日のあなたもびっくりの
本を見つけてあげましょう

ハッピーハッピーしろくまイヤー

一期一会の出会いでも
本の魔法は一生続く
どんな未来がこようとも
しろくまが応援します!

ハッピーニューイヤー
ハッピーしろくまイヤー
ハッピーニューイヤー
ハッピーしろみみイヤー

図書委員よりさらに設定のお話。「私達は若葉第一中学校の生徒です! そして、しろくま図書委員会は、ときどき図書室のPRソングを作って、Youtubeはもちろん、校内放送で流しているんです」。

そしてこれが、結構しつこく流れるんです。給食の時間とか、掃除の時間。だからみんなだいたい、知らないうちに覚えてしまうんです。中学生の記憶力って大したもんだったでしょう?これが今回の伏線です。  

お話は秋のシーンへ戻ります。

秋、あのこの真似をして宮野くんは落ち葉を集めたりしていました。しかし、話しかけるどころか、あのこの名前もまだ呼べません。

そんな中、図書館の移転のニュースを知って、宮野くんにわかに色めき立ちます。

さきまわり

きみは気がついているのかな回覧板とか読むのかな
僕らの学区に図書館が来るんだって

さきまわりしてみたよ桜まつりの公園が
いつのまにか鋼鉄の衝立に仕切られて

まさかまさかときみが驚く顔が見たい
まさかまさかの大逆転を僕が見せる

きみは気づいているだろな壊れそうな中央図書館
僕らのまちに建て替わる予定

さきまわりしておこうきみは必ず来るだろう
野球ばかのそこにいる筈のない僕がいる

まさかまさかときみが驚く顔が見たい
まさかまさかの大逆転を僕が見せる

きみが立ち寄るはずの棚の脇に陣取って
でもなにか、読んでないとだめかな。だめだろな

きみはいつごろ現れるやっぱり初日に来るのかな
オープンの予定だけは調べとこ
試合の日じゃないといいな

あの秋、学区の中に出来た新しい図書館。オープンの日はステキな秋晴れとなり、宮野くんは野球の試合。「さきまわり計画」は実現しませんでした。しかし、その後宮野くんはこっそりと、学校の図書室ではなく、図書館に出かけるようになったのです。

図書館へつづく道ーぼく編

君のそばに いられたらいいのに
晴れた空を みあげておもう
歩く君の 隣にいられたら
同じはやさで ときがながれる

公園のベンチで たくさん本をかかえて
うれしそうに笑う きみを見つけたよ

新しい図書館が ぼくらの街にやってきて
またひとつ きみの好きな場所がふえたね

届きそうで 届かない僕の声
いっそ遠く はなれてみれば
いつもみてる 君の背中ごしに
大きな夕日が 沈んでゆくよ
新しい本を また今日も借りてきて
いつまでもきみは 本に夢中なんだ
秋風に舞ういちょう 金色に輝く街
ながくのびる きみの影がぼくに重なる
いつかぼくの自転車でおくってあげたいな
図書館つづく道 その先までもずっと

学校の図書室にくらべてずっと大きな図書館で、宮野くんは本の借り方返し方をマスターしました。余裕が出て来たのか、秋にあの子が言ってた「世界の詩集」も、どこに置いてあるのかなと探し始めます。

一方の図書委員は、宮野くんがそんな努力を重ねているとは露知らず、図書室で、季節にあわせたおすすめの本コーナーを作っています。春には春の、夏には夏の、そして冬には冬のおすすめがあるのです。

冬のおすすめ

木枯らしが吹いて 冬の足音 聞こえたら
あたたかい部屋で読書が おすすめです

皆なで作った季節のコーナー
冬は意外とイベントが多いから
クリスマスだったり 大晦日だったり
いろんな本を集めてあるから
きっと見つかるはず きっと読みたくなる
すてきな本を集めてあるから きっとね

テストが終わって ほっと一息ついたら
図書室で本をさがすの おすすめです

沢山集めた季節のコーナー
冬は意外と楽しみが多いから

初夢だったり初日の出だったり
冬休みに調べておいたら
きっといい年になる きっと自慢できる
豆知識も本にはたくさん あるから

初詣だったり お年玉だったり
いろんな本を集めてあるから
きっと見つかるはず きっと読みたくなる
おすすめの本集めてあるから きっとね

宮野くんは図書館の中でひときわ人の少ない詩、短歌、俳句のコーナーで、あのこの推していた「世界の詩集」をそのまま借りるのはなんとなく気恥ずかしいので、べつの詩集をいくつか、借りはじめてみています。

図書委員からのおすすめは続きます。「この世界には、素晴らしい言葉を届けてくれる本や、時代をこえて共感できる、ステキな本がたくさんあります。冬ならではの本のうた、きいてください」。

雪のたより

雪がふるのを? 待ってるの 
部屋の電気を? 消したまま

ほの明るい? 曇り空から 
ふわりふわりとやってくる

それは、天からの手紙 
そう言ってた博士がいたの
もしかしたら今のわたしと
同じ気持ちかも知れない

息をころして? 待ってるの 
部屋の扉を? 閉めたまま

かすかな音? 耳をすませば
ひらりひらりと落ちてくる

昔、雪の結晶を
本にした殿様がいたの
もしかしたら今のわたしと
同じ気持ちかも知れない

雪のたよりは時をこえ
こうして私にも届く
雪の本をながめながら
今日も私は待っている

図書委員による楽曲解説コーナー

1番に出てきたのは、1936年に世界で初めて、人工雪をつくることに成功した、中谷宇吉郎先生の言葉です。「雪は天からの手紙である」。とても詩的な言葉ですが、これは雪の研究の中から生まれた、科学者としての言葉でもあるんですね。2番に出てきたのは、日本で初めて、雪の結晶を観察して図鑑にまとめた、江戸時代のお殿様、土井利位(どいとしつら)の『雪華図説』です。この方は江戸幕府の老中までつとめたお殿様ということで気になる人は調べてみてください。

図書委員はこんな、教科書にないようなことをこんなふうに、よどみなく紹介してみせます。

一方で無事に図書館で本を借り始めた宮野くんの方は、詩は改行は多いし、短くてあっという間に読めてとっつきやすくていいじゃんと、思い始めていました。

気がつけば、冬休みが明けていました。

冬のひだまり

冬の空はどこまでも青く 息は白くて
休み明けの図書室は少し 人が多くて

いつもの席にきみがいない 
ああそうか 光さしこむ場所がかわったから

きみは ひだまりの席で
今日も ゆっくり本のなか

冬の日差しいっぱい背中に 受けながら
ページめくるたび揺れて光る 結んだ髪

そこは冬の特等席
ああだけど 冬は明るい時間が短いから

きみは しんけんな顔で
今日も ずっと本のなか

どこへ行けばきみに会えるのか
わかったけれど どうしたらいいのかな

きみは ひだまりの席で
今日も ゆっくり本のなか

きみは しんけんな顔で
今日も ずっと本のなか

冬のひだまりで静かに本を読んでいる図書委員を、相変わらずこっそり眺めるだけの宮野くん。しかし、だんだん詩というものに興味が湧いて来ました。おまけになんとなく、自分の好きなことをぶつ切りにして並べたら、詩になるんじゃない?五七五のほうが余程むずかしい、と思うようになりました。自分にもかけそうな気がして来ています。

あのこの秘密

ある日 見てしまったんだ 図書委員のあのこが
 白い耳をつけて何か読み上げているところ
すこし 恥ずかしそうに図書委員のあのこは
 白い耳にふれてそしてまっすぐ顔あげた
真面目なこ と思ってたのに
本のためなら何でもするんだな
だけど 今までで一番 誇らしげだった
いつもみてる ぼくがいうんだから まちがいない

以下略

ライブ会場では宮野くんのソロピアノによる、あのこの秘密をバックに、図書委員は儀式にとりかかります。お客さまにも同じ装いを促し、

「しろくま宣言」(画像は第一回のものを流用)

わたくし<br />
しろくま図書委員は<br /> 
本を愛し<br />
本に愛される活動を<br />
行うことを<br />
ここに宣言いたします<br />
令和6年1月27日<br />
しろくま図書委員会<br />

厳かに静まり返る客席。間髪をいれず演奏します。

あなたに会いに−昼休みの図書室、二年後

昼休みの図書室は誰もいないから
ほんの束の間あなたに会いに行く
到底いくこともかなわないような
深い森にあなたはすんでる

私は遠くからそっとのぞく
音を立てず静かに表紙をひらいて
心臓の音がきこえるくらいいま近くにいるから
もうだれも邪魔しないで

昼休みの図書室は昨日の続き
とまっていた時計が動き出す
到底みることもかなわないような
ちがう時代にあなたはいきてる

私は遠くからそっとよりそう
透明なまま激しく想いをよせて
熱い呼吸をかんじるくらいいま近くにいるから
この瞬間こわさないで

どんなにあなたに会いたかったか駆け出したら止まらないから
読み進めるほど速くなってゆくその背中追いかけてく

心臓の音がきこえるくらいいま近くにいるから
もうだれも邪魔しないで

ライブ演出として、ここで例のキャラ解放の自己紹介およびMCの時間になります。何はなくとも、かわハラパフォーマンス。

  1. かわハラの、効能説明
  2. ポジティブワードを大きな声でいうとね、自分の脳も元気になるんですよー。若返りです!

    (写真)

  3. 会場演出としての、お習字展示のご案内
  4. 学校らしさが一気に盛り上がります。また、ライブアンケートでリクエストされた文字列や、募集に応じてくださった方の作品が入り乱れ、祝祭感さえあります。今回は26枚の紙を掲げました。

  5. 若返り策としての、合唱の時間
  6. お手元の歌詞カードをご覧ください。今日はみんなで、読書日和の下を歌いましょう。

    読書日和(下)

    雲の日は読書日和 ふかふかのあの上なら ずっと本を読んでいられる
    秋の日は読書日和 だって「読書の秋」だって 昔からそう言われてるし
    雪の日は読書日和 いつもの音が消えて 本の世界の音がきこえる
    星の日は読書日和 見上げた星座の向こう あなたをかんじられる

    永遠に読書日和 好きなだけ読んだら またあした 最初に戻る 

  7. しろくまーっ
  8. 昨年夏より、しろくま図書委員会ライブにおいて掛け声は、「しろくまーっ」でお願いしますと、再三にわたりお願いして来ました。昨年末に、白熊と四股名をかえたお相撲さんがいて、この初場所では、本物の、「しろくまーっ」が国技館で聞こえました。どうぞそちらをお手本にして今後は一つよろしくお願いいたします。

  9. 今回のお話の要約
  10. 宮野くんは、さんざん不審者的な動きをしてしまった学校の図書室には今さら行きにくいので、図書館に行ってみたわけです。何を借りるかはともかく、本を借りる、返すのルールを覚えて、図書室には、スマートに行こうというトレーニングね。

    もしも借りたら

    もしも借りたら
    読まずにはいられない気持ちになるのかな

    もしも借りたら
    期限には返すようちゃんと読めるかな

    今日の日よさようなら
    夢で読みましょう
    決してよだれが濡らさぬように
    気をつけましょう

    もしも読んだら堂々と
    あのこの前に行けるかな 

    もしも読むなら
    できるだけ薄くて
    イラスト多い本

    もしも期限が守れずに
    読みきれなかったらどうしよう

    さあ今夜も布団で
    頑張って読みましょう
    朝はよだれに塗れた
    頁をぬぐいましょう

    もしも返しに行くならば
    最初はあのこのいない隙に

    もしも借りたら返す時
    次にはあのこのいる午後に
    もしも読めたら堂々と
    返しに来たよと言えるかな

    あのこの前に立てるかな
    あのこの前に立てるかな

  11. もしも借りたら が もしも明日が に似せてある件
  12. 歌詞の文字数だけ合わせて歌詞を書きました。だから、あのメロディにこの歌詞はすっぽり乗るのです、の実演。カラオケで、もしも明日が、を流しながらもしも借りたら、を歌ってみた動画を募集します。

  13. 以上、キャラ解放中の話題の箇条書き
雪の日も本のなか

午後から降り出した 雪の日の図書室は
いつもより静かで 上履きの音も響かない
本が音を吸い込んで 雪が音を吸い込んで

雪が積もる間 どんな本を読もうかな
ときどき窓の外 見たりなんかしながら
見慣れた街も木々も 少しずつ白い帽子かぶって
まるで本の中の世界みたいになる

下校時間が早まった 雪の日の図書室は
もう片づけの時間 貸し出しが終わる前に
借りてゆく本選んで ていねいに本選んで

明日は休みだから 長い本を読みたいな
やがて雪がやんだら 窓を開けてみたりして

晴れた夜空にのぼる 白い月照らす雪の野原
まるで本の中の世界みたいになる

図書委員の私にとって図書室はいつも学校の中でいちばんの居場所です。とくに、雪の日の図書室は特別なんです。という図書委員の冬の生活を歌います。

さて一方宮野くんは、もう、図書館からいくつか詩集を借りてみるうちに、ひとつ、詩をかいてみました。それを歌えます。と言って歌い出したのが。

野球日和

晴れの日は野球日和
誰より早く出かけよう
その方が長く遊べる

雪の日は野球日和
しろく丸めたボールは
いつまでも打っていられる

風邪の日も野球日和
熱があっても今年の
選手名鑑ずっとみられる

図書委員 「得意満面の宮野くんは、学校放送で耳にしたことのある、読書日和という曲を覚えていたのでしょう。うっかりまるまる、替え歌を作ってしまったのでした。しかも気づいていないようです」

宮野 「本なんかたくさん読まなくても、詩は書けるよ。すごいことを思いついた。この詩を、あのこが勧めていた『世界の詩集』に栞のように挟んだらどうだろう。あのこは、なにか気がつくかな」

考えなしにもほどがあります。宮野くんは初めて書いた詩を紙に書いて、栞のように折れないように、かの『世界の詩集』に挟み込んでしまいました。

たかが本されど本

本を読まないぼくはきみと話す権利も
きみの目線の中にうつることもないのかい

本を読まない人をうらんだこともあったわ
なぜみんな図書室にきてくれないのと

たかが本されど本本は読まなければならないもの?
たかが本されど本本は読みたくて仕方ないもの
すれちがいの図書室の書架は静まり返るばかり

本を並べる君の背中を何度見ただろう
君がすすめるならばどんな本も手に取るさ

本を読む読まないは結局その人の自由ね
ただ私は図書室であてもなく待つだけ

たかが本されど本本が苦手なぼくは罪なおとこ
いいえ本それは本言葉の使い方まちがってるわ

たかが本されど本紙の束だと思えばこわくない
いいえ本それは本世界で一番すてきなもの
すれちがいの図書室の書架は静まり返るばかり
妄想モンスター

教室ではいつも大人しくしてるけど
ホントは本のことで頭フル回転
登場人物の行動 思考回路をトレースして
先の先まで読み解くの 想像を超えて行け

今日もやってきた 妄想モンスター 私の耳元でささやく
さあ剣を取って闘うのです! 石畳に気を付けて
あの港まで一気に 走りぬけるのです!
(もう、そうは 止められない  もう、そうじゃ ありませんって もう、そうね そういうしかないね)

授業中はいつも前を向いているけれど
ノートの片すみは落書きでいっぱい

波乱万丈で爽快な 紆余曲折のストーリーに
山あり谷あり裏切りも 大事なスパイスなの

今日もやってきた 妄想モンスター
私をわしづかみにして さあ
ハッチを開けて飛び出すのです! 面食らう敵をしりめに
大海原をこえて 風をつかむのです!
(もう、そうは 止められない  もう、そうじゃ ありませんって もう、そうね そういうしかないね)
(もう、そうは そのままで  もう、そうに 身をゆだねて  もう、そうね 早々に降参)

今日もやってきた 妄想モンスター
私がいれば負け知らず でも
先の展開は本の中 まだまだ授業は終わらない
次のページはお預け 早く早く終わらせて
(もう、そうは 止められない  もう、そうじゃ ありませんって  もう、そうね そういうしかないね)
(もう、そうは そのままで  もう、そうに 身をゆだねて  もう、そうね すべて受け止めて)

どうしても交わらない二人を描くライブはエンディングへと向かいます。

本の住所~NDCコードのうた

Fu Fu Fu~
おかえり 今日はたくさん返ってきたね
おかえり それぞれの場所に戻しましょう
本には 住所があるんです
1は哲学 2は歴史 3は社会科学
覚えておくと探しやすいです Fu Fu Fu~

まいごに ならないように正しい住所に
かえして あげられたら嬉しいでしょう?
次の ブロックへ移動して
4は自然科学 5は技術 6は産業
ほらね、もっと知りたくなったでしょう?
7は芸術 8は言語 9は一番多い
文学作品です Fu Fu Fu~

きちんと 背表紙を手前にだして
そろえば 本もよろこぶ美しい本棚
残すは 最後のブロック
0は総記 1から9に あてはまらない
本は全部ここへ 戻したらおしまいですFu Fu Fu~

本日の図書委員の最後の台詞。「あれ、私のおすすめの詩集、場所がずれてる。なんだろこれ」  

これにて本編を終了し、アンコールにて告知をさせていただきます。

しろくま図書委員会は、気がつけばたくさん作品ができました。できすぎて、制作をストップしているくらいです。なのでそれを、従来のCDではなく本のようなもので発表していこうと思います。今日はそのお試しの一作をご用意しましたので、皆さん全員、買ってってください。題して「野球日和」。宮野くんがお話の中で、読書日和を知らず知らずパクって書いてしまった設定の歌を、寄せ書き程度の文章と共に小冊子にして販売するテストケースとして用意してきました。一部100円。

すれちがいの図書室

ここのところ図書室は利用者の少なさが課題
図書室のドアを開けて誰でも入りやすくしています

あのこの姿が見えなくてドアが開いてるのに気づいたよ
恐る恐る近づいて首だけのばしてのぞいたら

「あれ、えーっと、宮野くん?」

あのこの口からぼくの名前が飛び出してきて耳を疑う
珍しい人が来てくれたでもドアの前から動かない

なぜきみはどうしてなぜきみはどうして
ぼくの名前を知ってるの?
図書室に入らないの?

すれちがいの図書室のドアはまだ開いたばかり・・・

同じクラスの男子だけど話すのはたぶん初めてで
図書室もたぶん初めてよねそんなに入りづらいのかしら

不意うちであたまは真っ白身体に電気が走ったよ
目があって声かけられてああどうすればいいのだろう
あのこは少し首をかしげて黒い瞳でぼくを見つめる

いつまでそこに立ってるつもり?
ドアを塞がないでほしいのに

なぜきみはどうしてなぜきみはどうして

ぼくの名前を知ってるの?
図書室に入らないの?

すれちがいの図書室のドアはまだ開いたばかり・・・

このお話の続きは。また、春に。 topへ