※次のライブのために、読んでおきましょう。まだ、間に合います。
今どきは検索すると一発でアクセスできる、昭和の学校のチャイム音をマイクに乗せながら、「ただいまより、しろくま図書委員会の春学期2024を始めます。」
二年目のしろくま図書委員会、当たり前のように全編にわたりとぼけ続けます。掛け声は、「しろくまーっ」でお願いします。
眼鏡をかけた宮野くんは、今回は宮野くん役ではありません。ここの場面では、図書委員長です。
きみも図書委員にならないか
きみも 図書委員に ならないかっ
予習復習宿題と ぼくらは毎日忙しい
ふと振り返るとどこかに 忘れものをした気分になるの
こころをなくすと書いて 忙しいと読むんだよ
さあ、とりもどそう ホントの自分を
図書室で 本に囲まれて
きみも図書委員にならないか
おじぎ挨拶ことばづかい
ぼくらはいつでも気をはって
ふと自分ではない誰かを
演じ続けてる気分になるの
人の夢は儚いと
誰かがうたっていたよ
さあ、みつけだそう ホントの輝きを
図書室で 本に導かれ
きみも図書委員に ならないか
中学生活は たったの三年間だけ
どれだけ読書したって まだまだ足りない
中学生活は 電光石火のごとく
どれだけ読書したって ぜんぜん足りない
足りない 足りないよー
相も変わらず物怖じすることなく、新曲からスタートです。
眼鏡を外して宮野くん「前回までのお話はさておき、しろくま図書委員会初参加の皆さまのために、これまでの話はこの一曲にまとめてあります。」と、セリフを間違えたところで、会場はざわめきます。
確かに、一年分の物語が一曲にまとまってたら、これまで4回のライブにかけた時間は何だったんだということになります。正しくは、最初の設定は一曲にまとめてあります、お聴きください。でした。
それだけなのに
小さな窓の中に きみを見つけた春
静かに本を読んでいる ただそれだけなのに
短い休み時間に いつもここへきて
同じ席で読んでいる
ただそれだけなのに
気になって気になって またのぞいてしまうんだ
きみは一度も顔をあげず
ぼくに気づくはずもない
図書室の窓の向こうには
散り始めた八重の桜が風にゆれている
偶然だったんだ きみを見つけたのは
向かいの踊り場から見た ただそれだけなのに
昼休みも放課後も またのぞいてしまうんだ
きみはいつも本に夢中で
ぼくが見えるはずもない
図書室の前の廊下では
きみの邪魔をしないように息をひそめてる
踊り場でシャドウ
コントロールを磨きたくて
誰もいないところを探したよ
こっそり練習できるような
昼休みだれもいない屋上
シャドウピッチ無心で繰り返す
シャドウピッチ無心で繰り返す
急な雨に降られたので
踊り場に降りてきたんだ
かがむと見える窓のはしに
突然誰かが見えたので
シャドウピッチ無心で繰り返す
シャドウピッチ無人の踊り場で
昨日今日でわかったのは
そこは図書室というところ
ここもそこもこの時間には
僕らの他は誰もこない
シャドウピッチ無心で繰り返す
シャドウピッチ無心で繰り返す
展開は滞りなく速やかに、を覚えたしろくま図書委員会です。ピアノの準備を始めるとともに話しはじめる図書委員のあのこ。 「さて、廊下や踊り場からつい、図書室をのぞいてしまう宮野くんですが、一方の図書委員のあのこはどうしているかというと、廊下なんて気にも留めず、図書室にこもっているのです。」
私のひみつ-昼休みの図書室
静かな図書室で そっとページを開く
お昼休みの少しの時間
私だけのひみつの時間
晴れの日も雨の日も そっとページをめくる
止まっていた昨日の続きが
いま始まるまち焦がれた時間
本の世界へゆく 私を止めないで
そこは確かに存在する もう一つの居場所だから
一人の図書室で そっとページをめくる
誰もこない少しの時間
私だけのひみつの時間
静かな図書室で 物語が進む
お昼休みの少しの時間
私だけのひみつの時間
風の日も曇る日も めくるページの先に
必ずある最後の場面が
いま始まるまち待ち望んだ時間
最後のページまで 一気に読んでしまいたい
でも物語が終わるのは ほんの少しさみしいから
チャイムの音がなって そっと表紙をとじる
ときを止めてかぎをかける
私だけのひみつの時間
ころがる消しゴムのように
まさか教室の後ろの席に座っていたのが
あのこだったと知ってからはなんだか落ち着かない
転がる消しゴムのように
あのこの近くへは行けない
ボールのように角をとって
丸くしたらどうかなってこする
あの日落とした消しゴムがなんと珍しいことに
真後ろに転がったせいであのこが拾ってくれた
転がる消しゴムのように
あのこの近くへは行けない
もいちど狙って落としても
だいたい隣に転がってしまう
こするこする手の中でこっそり
まるくまるくボールならおてのもの
偶然と必然は紙一重こんな近くにいたのね
ありがとうっていいたいなうまくやればもういちど
転がる消しゴムのように
あのこの近くへ行けない
ボールのように角をとって
丸くしたらどうかなってこする
読み物好きの方が集まるのをいいことに、今回は会場配布資料には、物語を進めていく宮野くんのあのこへのアプローチに、すなわち「宮野プラン」について長々と書いてあります。そこで、このようなセリフになりました。
宮野「うまく消しゴムをあのこのところに落とせば、拾ってくれてありがとう、と話もできる、これ宮野プランその3ですからね。なのに、いざとなると消しゴムってやつは、うまく転がってくれないのです。 ならば、図書室であのこの好きな本でも借りたら、自然に話すことも出来るのではないかと、考えるのです。宮野プランその2です。」
きみと話せる本
ぼくが本を読んだら
きみはふり向いてくれる?
何を読んでるのって
興味を持ってくれる?
何を読んだらいいのか
わからないけれど
きみの好きな本を知りたいんだ
ぼくが本を借りたら
きみは何ていうだろう?
ほかの人と同じように
笑いかけてくれる?
何を借りたらいいのか
わからないけれど
貸出カードはもう準備万端
ほかの図書委員と話しているきみは
クラスのときとは別人みたいに笑顔だから
何を選べばいいのか わからないけれど
きみと話せる本を知りたいんだ
図書委員のあのこによる次の曲の紹介のための、神妙なお話。「本の世界は楽しいばかりではありません。世界中のあらゆることが描かれています。辛いことや悲しいこと、繰り返してはいけないような出来事だって、本を通して知ることはたくさんあるのです。そして、その先に描かれる希望や教訓。ときに本は私達へのバトンのようなものでもあるのです。」
本の続きを生きる
涙みたいな雨
昨日の本があんまり
悲しかったから
どんなに大きめの
カサをさしても 足元は濡れる
明日をどう生きるのか
私はどう生きるのか
問われてる気がする
こんな雨の日
バスの窓からみる
街ゆく人もみんな
雨に煙ってゆく
私が持ち運べる
カサの大きさは 決まっているから
悲しみをどう受けとって
これからどう生きるのか
それは本の続きを
生きるということ
昨日の私にはもう戻れない
バスの窓ながれる冷たいしずくに
明日をどう生きるのか
私はどう生きるのか
問われてる気がする
こんな雨の日
宮野くんは、ただ図書委員のあのこと話すための本えらびです。一方の図書委員のあのこはといえば、まるで実際に本の中を生きているかのようです。それどころか、本を閉じた後の自分の生き方まで気にしています。本を閉じたら終わりじゃないのでしょうか。本との関係があまりにも違うことに、驚く宮野くん。
「本ってそんなにすごいものなの?たかが本でしょ」
図書委員「チッチッチ。わかってないなぁ。たかが、本。されど、本」
たかが本されど本
本を読まないぼくはきみと話す権利も
きみの目線の中にうつることもないのかい
本を読まない人をうらんだこともあったわ
なぜみんな図書室にきてくれないのと
たかが本されど本本は読まなければならないもの?
たかが本されど本本は読みたくて仕方ないもの
すれちがいの図書室の書架は静まり返るばかり
本を並べる君の背中を何度見ただろう
君がすすめるならばどんな本も手に取るさ
本を読む読まないは結局その人の自由ね
ただ私は図書室であてもなく待つだけ
たかが本されど本本が苦手なぼくは罪なおとこ
いいえ本それは本言葉の使い方まちがってるわ
たかが本されど本紙の束だと思えばこわくない
いいえ本それは本世界で一番すてきなもの
すれちがいの図書室の書架は静まり返るばかり
たかが本されど本、今回は前の曲からの流れで、ピアノとギターでお送りしました。ところで、初めて会場にいらしたお客様方のために、ここまで、曲数にして8曲。時間にして30分強が「しろくま図書委員会の2023年春から続く物語の設定と進行の説明」に費やされていますがいよいよ、前回のお話のラストシーンまで辿り着きました。
宮野「前回、宮野くんは、詩集なら文字が少ないから、なんとか読める! というすごい発見をしました。いくつか詩集を読んで、これなら自分にも書けると思い立ち詩を書いて、図書室にある、あのこのお勧めの『世界の詩集』に栞のように挟んだのでした。」
図書委員「国語の時間に、作文をかいたり、調べものをして自分の意見や感想をかくことはよくあります。短歌や俳句を作らされたこともありました。
ここで一句。 きたのはてしろき大地にすむという ましろないのちその名はしろくま」
ようやく話はここまできたのに、図書委員による小ボケが挟まります。
図書委員「俳句やポエムの一つや二つ、誰だって書くことはあると思います。ですが、野球少年の男の子が、自分から詩を書いて、人に見せようなんて、ずいぶん大胆というか、変わってますよね。はっきり言って、へんです。しかもですよ。図書室の本に挟み込むなんて、どういう思考回路してるんでしょう。」
宮野「ご説明申し上げましょう。お手元の資料の通り、宮野プランその5としては、こうです。何か挟んであるよ、なにこれへー誰の仕業だろ。野球の話?野球部の人がきたら訊いてみようってなるじゃないですか。 だから、あの後こっそり見ていたのです。世界の詩集に挟んだ栞に、あの時あのこは確かに気がついた筈なのです。なのに、あれから何も反応がありません。何も訴えるものがなかったのでしょうか。刺さらなかった、とは昭和には言いませんでしたが、響かなかったのでしょうか。よし、もっといい詩を書いてやる。と、もはや目的もずれ気味のまま今日も作詩に夢中の宮野くんでした。」
ねてもさめても図書委員
図書委員になるくらい本が好きだったら
家の部屋にもたくさん本があるんだろうな
どんななんだろうな
眠れなくなるほど怖い本もあるらしいけど
そんなの面白いのかな
昔の人が繰り返し歌ってた
ねてもさめても図書委員
ってこういうことなのか
こういうことなんだろうなあ
最近わかる気がする
図書委員を目指すくらい本が好きだったら
授業中も教科書に隠して読んでそう
どんななんだろうな止まらなくなるほど
無我夢中になるらしいけど
あのこもそんななのかな
昔の人が繰り返し歌ってた
ねてもさめても図書委員
ってこういうことなのか
あのこのことが気になるんだ
最近わかる気がする
ワンコーラス宮野独唱の間に、例によって図書委員のあのこは白耳を装着します。とともに、会場の過半数の皆さまご持参の耳の装着を促します。
図書委員「皆さま、お手元にございますので、ご唱和願います。」
「しろくま宣言」(画像は第一回のものを流用)
これまで、図書委員の独壇場でしたが、苦節一年ついに会場の皆さまとともに、耳をつけてしろくま宣言を読み上げました。パチパチパチパチ。みんな、やってみたかったんですね。記念すべき記録すべきシーンでした。
「改めましてこんばんは。柏原はねみですー。」の声を合図に、いつものようにキャラ解放の時間です。よどみなく遠慮なくいつもの、かわハラ(客席にかわいいコールを要求すること。第4回コラムに詳細)。そして、返す刀の如くかわいい返し。みんなもかわいいー。これを、かわいいの応酬と呼ぶことにしました。そして、「かわいいーと声を発すること」の効能について真面目に話します。
そんな素敵な皆さまのおかげで、しろくま図書委員会は一周年を迎えました。お店側からも毎度たくさんのご来場感謝の意味を込めまして、耳をつけて入場された方に特典を設けました。これもまた、記録すべき出来事です。
しろくま課外活動として、冬ライブ以後のそれぞれの図書委員会にまつわる活動についてお話に続いて、不可解ともとれる、宮野くん急に作詩に勤しむという行動についての解説が続きます。
要約すれば宮野くんは、作詩どころか読書だって初心者レベルで、ビギナーにありがちな舞い上がり且つまだ中学生という属性を生かして、言わばとんでもなく調子に乗った行動に出たわけです。もちろん動機の第一はあのこの目を引くこと。それは彼なりに、昭和の幻想的手法である下駄箱にラブレターよりは、恥ずかしくないと思われたのです。第二は、なぜか彼にとっては作詩が面白い。この謎については、夏のライブで明かされる予告がなされました。
そして恒例、合唱の時間になります。読書日和から妄想モンスター。皆さまの声が響きわたります。
読書日和(中)
春の日は読書日和 あたたかい図書室で 新しい本と出会える
空の日は読書日和 羽を広げ? どこまでも 自由に飛んでいける
海の日は読書日和 宿題の課題図書 手をつけるのにちょうどいい
山の日は読書日和 見晴らしのいいベンチで 本を読んだら気持ちいい
永遠に読書日和 好きなだけ読んだら またあした 最初に戻る
春の日は読書日和
妄想モンスター
教室ではいつも大人しくしてるけど
ホントは本のことで頭フル回転
登場人物の行動 思考回路をトレースして
先の先まで読み解くの 想像を超えて行け
今日もやってきた 妄想モンスター 私の耳元でささやく
さあ剣を取って闘うのです! 石畳に気を付けて
あの港まで一気に 走りぬけるのです!
(もう、そうは 止められない もう、そうじゃ ありませんって もう、そうね そういうしかないね)
授業中はいつも前を向いているけれど
ノートの片すみは落書きでいっぱい
波乱万丈で爽快な 紆余曲折のストーリーに
山あり谷あり裏切りも 大事なスパイスなの
今日もやってきた 妄想モンスター
私をわしづかみにして さあ
ハッチを開けて飛び出すのです! 面食らう敵をしりめに
大海原をこえて 風をつかむのです!
(もう、そうは 止められない もう、そうじゃ ありませんって もう、そうね そういうしかないね)
(もう、そうは そのままで もう、そうに 身をゆだねて もう、そうね 早々に降参)
今日もやってきた 妄想モンスター
私がいれば負け知らず でも
先の展開は本の中 まだまだ授業は終わらない
次のページはお預け 早く早く終わらせて
(もう、そうは 止められない もう、そうじゃ ありませんって もう、そうね そういうしかないね)
(もう、そうは そのままで もう、そうに 身をゆだねて もう、そうね すべて受け止めて)
続いて、そんな、あのこの気を引きたい宮野くんがまるきりかすらない場面が新曲としてお目見えします。図書委員のあのこに、気になる人が現れました。だって、借りる本が似ているのですもの。話もきっと合うかも知れません。ぜひ、あなたも図書委員になりませんかと言いたくなるのです。
あの本棚で会いましょう
たとえば 私の好きな本
あなたの 好みに合うならば
きっといろんな話ができて
ずっと続いてゆくでしょう
はじめて きみを見かけた日
きみが 手にしたその本は
ぼくが返したばかりの本
うしろ姿を目で追った
あなたと私はどこかしら 似ているところがあるのかも
約束なんてしてないけれど あの本棚でまた会いましょう
たとえば あなたの好きな本
私に 教えてくれたなら
すぐに図書室で借りてきて
大事に読んでゆくでしょう
なかには 好きになれない本
趣味が 合わない本だって
きっとでてくることでしょう
読書好きなら当然のこと
それでもやっぱりどこかしら つながりあっているのかも
あなたと本と私の関係 きれいな三角になるのかな
いくつも偶然が重なれば 必然にかわってゆくのかも
ふたりが交わす言葉はきっと あの本棚でまた会いましょう
ふたりが交わす言葉はいつも あの本棚でまた会いましょう
図書委員のあの子は勇気を振り絞って、気になるあの人に「図書委員になりませんか」と声をかけました。しかし、いとも簡単にふられてしまいます。その理由がその、白い耳だったのかどうか、それは世間の判断に委ねましょう。悲しみのあまり吠える図書委員。その1。
私は誰より図書委員
幸せをつかむなら後ずさりしてちゃだめね
本からそう教わった私は無敵な図書委員
読めば読むほど重なる経験どんな敵だって怖くない
縦横無尽に駆け抜けたパラレルワールドはここかしこ
本の世界は無限の世界
迷い込んだら戻れない?いいえ心配はいらないわ
チャイムがなればここはいつもの図書室だから
悲しみをいやすなら背中を向けてちゃだめね
本からそう教わった私は夢見る図書委員
読めば読むほど重なる人生高くなってく経験値
以心伝心で共鳴したあの人たちはいまいずこ
さあ あなたも本を手にとって
素敵な体験重ねましょ初めてだって大丈夫
本の借り方探し方教えてあげるから
貸出カードは5枚目校内一位じゃないけれど
何でも聞いてください私は誰より図書委員
何でも応えてあげる私はあなたの図書委員
初めてだって大丈夫
でも貸出カードだけは忘れないでね
なんと、吠える図書委員の矛先が、宮野くんの方へ向いてまいります。これを八つ当たりと呼ぶべきかも、世間の判断に委ねましょう。書架にある、世界の詩集に栞のように挟まった、鉛筆書きのメモ。そこには、野球日和だの、次には、勝ち越し決定だの、そして連敗だの、よく分からない言葉が並んでいます(出典はリンク先に)。
でも、鉛筆で書いた紙を挟むなんて、なんて非常識なのでしょう。本が汚れるではありませんか。絶対に許さない。と、吠える図書委員。その2。
絶対禁止
気温25度以上は禁止です 汗をかいてしまうから
本がよごれてしまうから気温25度以上は禁止です
食べながらなんてもってのほか手を洗ってきてください
本がよごれてしまうから 飲食禁止は常識です
図書室の本には透明なカバーフィルムがはってあるけど
決して万能じゃないんです 大事にしてほしいんです
ページを折るのは禁止です 一度折ったらもどらない
本がいたんでしまうからページを折るのは禁止です
線をひくなんてもってのほかあなたの本じゃありません
本がいたんでしまうから あとの人だって困ります
図書室の本を大切に できない人は来ないでください
あなたは出入り禁止ですホントはそう言いたいけれど
よごれた本をみるとかなしくなる
いたんだ本はかわいそうだから私の中では絶対禁止!
図書室の本はいつだって 手にとる人を待ってます
みんなの役に立つために あなたの役に立つために
吠えてすっきり図書委員。これからもしろくま図書委員会は、大人しく真面目で、声が大きいはずもなく見た目も地味である読書好きの人たちの心の声を、歌にして参ります。
本の住所~NDCコードのうた
Fu Fu Fu~
おかえり 今日はたくさん返ってきたね
おかえり それぞれの場所に戻しましょう
本には 住所があるんです
1は哲学 2は歴史 3は社会科学
覚えておくと探しやすいです Fu Fu Fu~
まいごに ならないように正しい住所に
かえして あげられたら嬉しいでしょう?
次の ブロックへ移動して
4は自然科学 5は技術 6は産業
ほらね、もっと知りたくなったでしょう?
7は芸術 8は言語 9は一番多い
文学作品です Fu Fu Fu~
きちんと 背表紙を手前にだして
そろえば 本もよろこぶ美しい本棚
残すは 最後のブロック
0は総記 1から9に あてはまらない
本は全部ここへ 戻したらおしまいですFu Fu Fu~
本日の宮野くん最後の台詞。「鉛筆はもうやめておこう。それにしてどうして僕はあの耳が、なぜあの白い耳が、気になってしまうんだろう」これが、次回へと続く鍵になります。
終演に際して、しろくま図書委員会からの告知は3点。
あなたに会いに−昼休みの図書室、二年後
昼休みの図書室は誰もいないから
ほんの束の間あなたに会いに行く
到底いくこともかなわないような
深い森にあなたはすんでる
私は遠くからそっとのぞく
音を立てず静かに表紙をひらいて
心臓の音がきこえるくらいいま近くにいるから
もうだれも邪魔しないで
昼休みの図書室は昨日の続き
とまっていた時計が動き出す
到底みることもかなわないような
ちがう時代にあなたはいきてる
私は遠くからそっとよりそう
透明なまま激しく想いをよせて
熱い呼吸をかんじるくらいいま近くにいるから
この瞬間こわさないで
どんなにあなたに会いたかったか駆け出したら止まらないから
読み進めるほど速くなってゆくその背中追いかけてく
心臓の音がきこえるくらいいま近くにいるから
もうだれも邪魔しないで
アンコールは、毎度歌って来たけれども、今回は本編に収まらなかったこの曲を。しろくま図書委員会の物語は、これからも続いて参ります。
このお話の続きは。また、夏に。 topへ